1日自動車保険特有のデメリットと注意点

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

1日自動車保険は車を借りて運転する場合に1日単位で補償を受けられる、今までになかった便利な保険です。しかし手軽にネットで申し込み手続きができるということは、一方で申し込みをする契約者側でしっかりと内容や仕組みを理解した上で、適切に申し込み手続きを行う必要があることを意味します。1日自動車保険に加入するにあたっての注意点をまとめました。

車を借りて運転するたびに申し込みする必要がある

長期休暇に帰省する場合や、行楽シーズンに友人と旅行に行く場合など、日程が確定している場合は気になることはないでしょう。しかし、車を借りて運転する頻度が高い場合に、借りるたびに申し込み手続きをしているとうっかり手続きをしないまま乗ってしまう可能性があります。そんなことは無いと思われるかもしれませんが、高頻度で1日自動車保険を利用した経験のある人は、「あるある」「分かる」と共感してもらえるかと思います。

各社商品とも、1回の申込で7日間まで契約できますので、連日利用する場合にはできる限り全日程の申し込みを済ませましょう。もし車を借りる日程が不確定で高頻度な場合は、家族の車であれば限定条件を変えるなどして通常の自動車保険でカバーされるようにするか、他人の車であれば1年契約のドライバー保険を契約した方がよいかもしれません。

対象となる自動車に制限がある

1日自動車保険で補償の対象とできる「借りた車」については各社明確に定義しており、対象とならない自動車についても同様に定義されています。まず前提として、個人名義の自家用(普通・小型・軽四輪)乗用車です。法人名義であったり、貨物登録であったり、二輪・原付は対象外となります。また運転する人(記名被保険者)や他に運転する人として登録した人(指定被保険者)の本人または配偶者が所有する自動車は補償の対象外となっています。自分もしくは配偶者が所有する自動車を「借りる」とは言いませんよね。またカーシェアリングを含むレンタカーを運転する場合も、対象外とされています。

このように、申し込み手続きの流れの中で、いずれかの条件に引っかかる場合には先に進めなくなりますが、あらかじめ1日自動車保険を使えるケースかどうかは重要事項説明書や約款を読んで確認しておきましょう。

参考:1日自動車保険に本人名義や配偶者名義の車で加入できるか検証する

参考:1日自動車保険で法人名義の車は対象になるのか検証する

参考:レンタカーやカーシェアリングで1日自動車保険は登録可能か検証する

参考:1日自動車保険でバイク、原付は対象にできるのか検証する

格安スマホ、格安SIM(mvno)利用者はサイト経由で申し込みできない

1日自動車保険はキャリア契約のスマートフォンでの申し込みが前提となっています。対応キャリアはNTTドコモ、au、ソフトバンク(Y!mobile含む)のみとなり、それ以外の格安スマホ、格安sim(mvno)等で運用している端末では申し込みができません。フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)については、東京海上日動のちょいのり保険が対応していますが、パケット代は当然自己負担となるため注意しましょう。

手元の端末を使って専用申込サイト経由で申し込みができないとしても、三井住友海上の1DAY保険に限ってはセブンイレブンのマルチコピー機で申し込みをしてレジで保険料を払い込むことができます。とはいってもスマートフォンで手軽に申し込みができるという最大のメリットを享受できないのは残念ですよね。格安スマホ、格安sim(mvno)が普及し始めている今、キャリア契約のスマートフォンでしか申し込めないのは1日自動車保険の大きな課題でしょう。各社商品の格安SIM(MVNO)への対応状況は、下記記事も参考にしてください。

参考:格安スマホや格安SIM(MVNO)で1日自動車保険は利用可能か検証する

車両保険をつけるための条件と注意点

1日自動車保険では、通常のドライバー保険ではつけられない車両保険をつけることができます。この点については大きなメリットですが、加入条件と補償内容については注意が必要です。

  • 車両保険をつけたプランに加入するためには事前登録を行った日から8日以降に始期日がある場合のみです。つまり、初めて申し込みをする場合で当日補償開始するような契約では、車両保険のついたプランは選択できません。車両保険をつけるためには、余裕を持って事前登録と申し込みをする必要があります。
  • 免責金額が10万円ないしは15万円は必ず設定されます。免責金額とは自己負担額のことです。10万円ないしは15万円までは自己負担、それを超えた部分についてのみ車両保険から支払われる、という仕組みです。もし借りる車両が古く、中古車市場で10万円ないしは15万円程度で購入できるものであれば、車両保険をつける意味は薄れてしまうかもしれません。
  • 車両保険の上限が各社とも300万円となっています。時価額が300万円を超えるような高級車を借りて運転する場合には、車両保険では間に合わない可能性もあります。高級車を借りる際にはくれぐれも注意して運転しましょう。
  • 車両保険が適用されるケースは、借りた車を「運転中」の事故に限られます。よって、借りた車を駐車中や停車中に、あて逃げや落書き、いたずらなどの被害にあった場合には1日自動車保険の車両保険は使えないということです。

※尚、1日自動車保険ではどのような場合に支払われ、どのような場合に支払われないかは、各商品の重要事項説明書や、約款(やっかん)に記載されています。なじみのない単語が並んでいたり、字が小さかったりしますが、重要なことがたくさん書いてあります。必ず契約前にはそれらをチェックして、「知らなかった」「聞いていない」ということがないようにしましょう。尚、1日自動車保険の車両保険にまつわるトピックとして、下記の記事もぜひ参照しだください。

参考:初めての1日自動車保険、当日手続は避けるべき3つの理由

参考:1日自動車保険には車両保険をつけるべき3つの理由

車を借りる頻度が高ければドライバー保険の方が安くなるケースもある

1日自動車保険のメリットとしては1日500円から加入できるという手軽さがあります。しかし、もし年間を通じてある程度の頻度で車を借りて運転する機会があるとすれば、1年契約のドライバー保険に加入した方が安く済むこともあり得ます。1日自動車保険は、毎日のように契約する用途には向いていないのです。もし2日に1回の頻度だとしても、年間では500円×180日=90000円にもなってしまいます。

一般的なドライバー保険は等級制なので、新規加入の場合は6等級からスタートすることになります。保険料は年齢や補償内容によっても異なるため、車を借りて運転する頻度が高いことが見込まれていれば、試しに見積もりを取ってみてもよいかもしれません。ただし、一般のドライバー保険では車両保険部分をつけることがでいないことは覚えておきましょう。

人身傷害保険を付けられない

各社の1日自動車保険には自分や同乗者のケガに対する備えとして搭乗者傷害保険は用意されています。しかしケガへの備えとして現在では主流となっている人身傷害保険は用意されていません。

搭乗者傷害保険と人身傷害保険、それぞれがどのような特徴を持っているかイメージの無い人も多いかもしれません。おおまかなイメージとしては、搭乗者傷害保険は「自動車事故でケガをして何日以上通院して、このような診断が出たらいくら払われますよ」という定額払いです。人身傷害保険は「自動車事故でケガをした場合、治療費、通院交通費、休業損害、精神的損害など、損害が出た実額が払われますよ」という実損払いです。人身傷害保険がついていれば、病院で立替えが必要の無いように支払い担当者が手配してくれたり、加害者がいたとしても一旦自分の人身傷害保険で給付を受け、加害者側への請求は保険会社が行ってくれたりします。

定額払いの払われ方では万が一の事故の際の使い勝手が悪いため、一般的な自動車保険でも1年契約のドライバー保険でも、人身傷害保険は本来つけるべき補償内容といえます。1日自動車保険についてはそもそも用意されていませんのであきらめるしかありませんね。

自分でよく理解して入る必要がある

1日自動車保険は、自分でネット経由ですぐに加入できる手軽さが魅力です。一方で、その車を運転する場合に本当に適用されるか、どのような補償が設定されるかなどを自分で把握した上で手続きする必要があります。万が一の事故の際にそもそも保険が適用できない状態であった、などということの無いように、自分でよく理解して活用する必要があります。

まとめ

1日自動車保険は時代のニーズをくみとった手ごろで便利で安価な自動車保険ですが、ここで触れたように補償内容や手続き上の制限など、特有の注意点がありました。これらを踏まえた上で1日自動車保険を上手に使いこなしながら安心で安全なカーライフを楽しみましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*