1日自動車保険で法人名義の車は対象になるのか検証する

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ちょっと車を借りて運転する時に、1日単位で契約できる1日自動車保険はとても使い勝手のよい保険です。しかも1日の保険料は500円から。活用しない手はないですよね。しかしちょっと借りようと思っている車が、たまたま法人名義だった場合、1日自動車保険は利用できるのだろうか、そう疑問に思った人も多いでしょう。法人名義の自動車で1日自動車保険を利用できるのか検証しました。

1日自動車保険の重要事項説明書と約款(やっかん)

「こういう場合はこの保険の対象になるのだろうか」という疑問を持った時に参照すべきは、最も正確にその保険商品の内容が記されている約款(やっかん)です。日常生活ではまず口にしない言葉ですよね。「あんな小さな文字で書かれていて誰が読むのか」と非難されがちなあの書類です。実は約款(やっかん)は保険商品を考える上で何よりも重要な書類です。保険契約者と保険会社との契約の中身が書かれているからです。しかし、読みづらいことは確か。そして分かりづらいことも確か。そんな約款(やっかん)の中で特に重要な項目を抜粋したものが重要事項説明書です。約款(やっかん)よりは多少分かりやすく書かれています。

重要事項説明書で法人名義の車についての記載を確認する

法人名義の自動車が1日自動車保険の対象となり得るのか否か、各社商品の重要事項説明書を参照して検証しましょう。しかし保険的な文章を読み込む時間の無い方は、下記の引用部分は飛ばして結論にお進みください。

東京海上日動のちょいのり保険の場合

※記名被保険者、その配偶者が所有するお車、法人が所有するお車(*)、レンタカーおよびカーシェアリングのお車は登録できません。

(*)法人が所有するお車とは、「自動車検査証」の「所有者欄」が法人名となっているお車をいいます。ただし、以下のような場合は法人が所有するお車とは取り扱いません(個人のお車として取り扱います。)。

・個人の方が所有権留保条項付売買契約で購入されている場合(「自動車検査証」の「所有者欄」は自動車販売店等、「使用者欄」は購入された個人名(買主)が記載されている場合)

・個人の方が1年以上を期間とする賃貸契約でお車を借り入れている場合(「自動車検査証」の「所有者欄」は貸主(リース業者)、「使用者欄」は借り入れている個人名(借主)が記載されている場合)

・実際は個人の方が所有するお車であるが、中古車で取得した際に「自動車検査証」上の所有者の名義だけが残っている(名義残り)等により「自動車検査証」の「所有者欄」が以前の所有者である法人名が記載されている場合

ちょいのり保険(1日自動車保険)重要事項説明書

商品詳細:ちょいのり保険|東京海上日動の1日自動車保険

三井住友海上の1DAY保険の場合

次の自動車を登録することはできません。

  • 次のいずれかに該当する方が所有する自動車(注1)

・記名被保険者またはその配偶者

・指定被保険者またはその配偶者

・法人(注2)

(注2)法人が所有する自動車とは、「自動車検査証」の「所有者欄」が法人名となっている自動車をいいます。ただし、以下のような場合は法人が所有する自動車とは取り扱いません。(個人の方が所有する自動車として取り扱います。)

・個人の方が所有権留保条項付売買契約で購入されている場合(「自動車検査証」の「所有者欄」は自動車販売店等、「使用者欄」は購入された個人名(買主)が記載されている場合等)

・個人の方が1年以上を期間とする貸借契約で自動車を借りている場合(「自動車検査証」の「所有者欄」は貸主(リース業者)、「使用者欄」は借り入れている個人名(借主)が記載されている場合等)

・実際は個人の方が所有する自動車であるが、中古車で取得した際に「自動車検査証」上の所有者の名義だけが残っている(名義残り)等により「自動車検査証」の「所有者欄」が以前の所有者である法人名が記載されている場合

重要事項のご説明・ご契約のしおり(約款)PDF|1DAY保険

商品詳細:1DAY保険|三井住友海上の1日自動車保険

あいおいニッセイ同和損保のワンデーサポーターの場合

次のいずれかに該当する自動車を除きます。

① 次のいずれかに該当する方が所有する自動車(※)

ア.記名被保険者またはその配偶者

イ.指定被保険者またはその配偶者。ただし、その指定被保険者が運転し ている場合に限ります。

ウ.法人

② レンタカー(カーシェアリングのお車を含みます)

(※)所有権留保条項付売買契約により購入した自動車や1年以上を期間とする貸借 契約により借り入れた自動車を含みます。

ワンデーサポーター|重要事項のご説明(PDF)

商品詳細:ワンデーサポーター|あいおいニッセイ同和損保の1日自動車保険

法人名義の車は1日自動車保険の対象外(一部例外あり)

各社商品の重要事項説明書は読み切れたでしょうか。約款(やっかん)よりは読みやすいとはいえ、いかにも保険的な文章なので疲れてしまう方も多いかもしれません。結論としては、法人名義の自動車は1日自動車保険の対象外ではあるものの、ローン会社やリース会社が車検証の所有者欄に記載されているだけのものや、前所有者の法人名が残ってしまった「名義残り」のケースは個人所有とみなして対象にできる、という内容です。ローン会社やディーラーの名称が所有者欄に記載されていて「法人所有に該当する気がするが大丈夫だろうか」と心配になっていた方は、これで一安心でしょう。

1日自動車保険では対象外の法人名義の自動車を借りるときの代替案

もし借りようとしている自動車が、1日自動車保険では対象外となる場合、代替案はあるでしょうか。

他車運転特約でカバーされる可能性がある

もしもあなたが自分や家族名義の車の自動車保険の被保険者に該当している場合、その保険の他車運転特約が使えるかもしれません。他車運転特約は、各社呼称が異なりますが、借りて運転していた車で事故を起こした場合に、その借りていた車を被保険自動車(保険をかけている車)とみなして、自分や家族の名義の任意保険で対応する、という特約です。この特約の適用条件として、法人名義の自動車が除外されていなければ、1日自動車保険のように活用できる可能性があります。

しかし問題点としては、もし自分や家族名義の自動車保険に他車運転特約がついていたとして、これから借りようとしている法人名義の車を運転中の事故に対して本当に適用可能なのかを判断するのが難しいことです。取扱代理店や保険会社の窓口に、問い合わせて確認した方がよいかもしれません。しかしこれから借りる法人との関係性や、その法人名義の車両の使用実態など、問い合わせ先の担当者は知る由もありません。そのため「大丈夫です、他社運転特約の対象になります」と断言してもらえない可能性があります。その場合は他社運転特約に過剰な期待は寄せずに、他の案を用意しておいた方がよいでしょう。

従来型のドライバー保険に加入する

借りた車を運転する機会が相当に少ない場合は、検討に値しないかもしれませんが、従来型の1年契約のドライバー保険の場合、法人名義の車を対象外としていない商品もあります。もし月に何回かなどコンスタントに借りた車を運転する機会がある場合は、従来型のドライバー保険に加入しておくのもよいでしょう。法人名義の車を借りて運転する場合もカバーされる商品かどうかは事前に確認しておきましょう。

従来型のドライバー保険のメリットとしては、等級制度が適用されるため、1年間の保険期間内に無事故であれば翌年の等級が上がり、保険料の割引率が上がるため翌年の保険料が安くなっていくという点です。初年度の保険料だけでなく、長期的な保険料コストを確認した上で、加入する価値があるか検討してみましょう。

法人名義の車両自体の任意保険を適用する

万が一借りる予定の法人名義の車で事故が起こった場合、その車自体に元々かかっている自動車保険を使う前提で借りるということです。この選択肢を選べない事情があるために1日自動車保険の活用を検討しているのかもしれませんが、最も基本的で確実な方法です。法人名義の自動車保険であっても、運転者の年齢条件などが設定されている可能性がありますので、事前に確認してから運転するようにしましょう。

まとめ

活用にあたっていろいろな条件がある1日自動車保険ですが、法人名義の自動車はローン会社、車両販売店等、前所有者である法人の名義残り以外のケースでは残念ながら適用不可でした。ここで検証したような代替案も参考に、無保険状態にはならないように安全なカーライフをお送りください。

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