スマホを使って1日500円から気軽に加入できるとあって普及しつつある1日自動車保険。いざ申し込み手続きをしようとしたら「ご利用の端末は対応していません」と先に進めず困った方も多いはず。1日自動車保険は申し込みができるための条件がいくつかあり、もしかしたら格安スマホや格安SIM(MVNO)を利用していることが原因かもしれません。各社商品の格安スマホや格安SIM(MVNO)への対応状況をまとめました。
利用者が増え続けている格安スマホと格安SIM(MVNO)
1日自動車保険の普及と時を同じくして、格安スマホ、格安SIM(MVNO)の利用者も急増しています。MM総研のレポートによると、2017年3月末時点の格安SIM(MVNO)の回線契約数は前年比50.2%増の810万回線となったとのこと。
MM総研(東京都・港区、所長・中島 洋)は6月15日、国内MVNO市場の2017年3月末実績を発表した。独自サービス型SIMの回線契約数は810万回線となり、前年比50.2%増を記録した。また、携帯電話(3GおよびLTE)契約数に占める独自サービス型SIMの契約数比率は5.0%に高まった事が明らかとなった。
3GおよびLTE回線の契約数に占める格安SIM(MVNO)の割合は5%とはいえ、車を持たない若年層の利用者を主要ターゲットとしている1日自動車保険の使い勝手を考えた時に、格安スマホ、格安SIM(MVNO)への各社対応状況は重要なポイントです。各商品の対応状況を確認してみましょう。
格安スマホ、格安SIM(MVNO)への各社対応状況
それでは各社の格安スマホ、格安SIM(MVNO)への対応状況を確認してみましょう。
東京海上日動のちょいのり保険の場合
※NTTドコモ、au、ソフトバンク以外の端末からはご利用できません。
残念ながらちょいのり保険は格安スマホ、格安SIM(MVNO)には対応していないとのこと。
三井住友海上の1DAY保険の場合
Q.【1DAY保険】docomo、au、SoftBank以外の携帯電話会社での申込みはできますか?
A.いいえ、できません。
1DAY保険のお申込みについては、docomo、au、SoftBank3社のスマートフォンに限ります。
※2017年6月よりY!mobileのスマートフォンからもお申込みいただけるようになりました。
三井住友海上の1DAY保険も、格安スマホ、格安SIM(MVNO)には対応していないようです。
あいおいニッセイ同和損保のワンデーサポーターの場合
以下の端末からご契約いただけます。
ドコモ、au、ソフトバンク(Y!mobileを含む)のスマートフォン
保険契約者ご本人さま名義のスマートフォン
(注)親族名義のスマートフォンをご利用のお客さまの場合、親族を保険契約者とし、お車を運転する方を記名被保険者とすることでお申し込みいただけます。
あいおいニッセイ同和損保のワンデーサポーターも、格安スマホ、格安SIM(MVNO)には対応していないようです。
商品詳細:ワンデーサポーター|あいおいニッセイ同和損保の1日自動車保険
1日自動車保険は格安スマホ、格安SIM(MVNO)から申し込みはできない
残念ながら、各社商品ともに格安スマホ、格安SIM(MVNO)には対応していませんでした。1日自動車保険の保険料を携帯代と合算請求しているというシステム上の理由なのでしょう。今後ますます増加する格安SIM(MVNO)利用者が、スマホでのネット申し込みができないというのは1日自動車保険の利便性を大きく損なうことになりかねません。
格安スマホ、格安SIM(MVNO)利用者が1日自動車保険を利用するには
自分名義のスマートフォンを利用したネット経由の申し込み手続以外にも、いくつかの申し込み手段が用意されています。各社商品ごとにまとめましたので、参考にしてください。
東京海上日動のちょいのり保険はガラケー(フィーチャーフォン)利用可能
ちょいのり保険に関しては、ガラケーでの申し込みが可能です。
対応端末について(2017年10月現在)
<携帯電話>
以下の端末でご利用いただけます。
NTTドコモ:FOMA対応端末
au:au WIN対応端末
SoftBank:SoftBank3G対応端末
※端末によってはご利用できない場合がございます。
東京海上日動のちょいのり保険は二親等以内の親族の端末で申し込み可能
上記に加えて、ちょいのり保険は二親等以内の親族の端末が利用できます。つまり、上記とあわせて考えると二親等以内の親族のスマートフォンでもガラケーでも、NTTドコモ、au、SoftBankのキャリア契約のスマートフォンがあればネット経由での申し込みができるということになります。
事前登録いただける方は、携帯電話の契約者ご本人およびその二親等以内の親族の方に限ります。
三井住友海上の1DAY保険は友人の端末でも申し込み可能
1DAY保険についてはdocomo、au、SoftBank(Y!mobileを含みます。)のスマートフォンからのみご加入手続ができます。つまり、ガラケーを利用して申し込みはできません。
しかし1DAY保険はちょいのり保険と異なり、「国内で発行された運転免許証(仮運転免許証を除きます)を保有している個人」であれば保険契約者になることができ、「国内で発行された運転免許証(仮運転免許証を除きます)を保有している個人」であれば記名被保険者として指定することができます。
Q.【1DAY保険】1DAY保険に加入したいのですが、誰でも保険契約者になれますか?
A.いいえ。保険契約者となれるのは、本人名義のスマートフォンをお持ちで、国内で発行された運転免許証(仮運転免許証を除きます)を保有している個人に限ります。ただし、お手続できるスマートフォンは、携帯電話会社がau、NTTドコモ、ソフトバンクであるものに限ります。
ただし、セブン-イレブン店舗内のマルチコピー機で加入する場合は、本人名義のスマートフォンをお持ちでなくとも、国内で発行された運転免許証(仮運転免許証を除きます)を保有している個人であれば、ご加入いただけます。
Q.【1DAY保険】記名被保険者は家族以外の友人も設定できますか?
A.はい、友人も記名被保険者として設定できます。ただし、国内で発行された運転免許証(仮運転免許証を除きます)を保有している個人に限ります。
ここで、保険契約者とは保険申し込みをして保険料を支払う人のことをいいます。記名被保険者とは、実際に借りた車を運転する、保険の対象となる人のことをいいます。少し分かりづらいのですが、結果的にはキャリア契約のスマートフォンを持っていて、かつ国内で有効な免許証を保有している個人を保険契約者とし、記名被保険者は国内で有効な免許証を持っていれば友人でも指定することができる、ということです。
よって、自分自身がキャリア契約のスマートフォンを持っていなくても、周りでキャリア契約のスマートフォンと免許証を持っている人がいれば、その人の端末を使ってその人を保険契約者として、かつ記名被保険者を自分としてネット申し込みができるということになります。もちろん、保険料は申し込みをした端末の携帯代と合算して請求されますので、その点は注意が必要です。
あいおいニッセイ同和損保のワンデーサポーターは1DAY保険と同じ
ウェブサイト上、ワンデーサポーターは規定が細かく確認できないのですが、下記のQ&Aより1DAY保険と同じ仕組みと考えられます。
Q.自動車保険に入っていいないんですが、1日だけ友人の車を運転します。1日だけ入れる自動車保険ってありますか。
A.「ワンデーサポーター」(24時間単位型自動車運転者保険)は、「親や友人などから借りたお車」の、運転中の事故を補償する24時間単位の自動車保険でスマートフォンからご加入いただけます。
・対象となる自動車は、個人が所有する自家用(普通・小型・軽四輪)乗用車です(一部の高級車についてはご加入いただけない場合があります)。
・記名被保険者、指定被保険者またはそれらの配偶者が所有するお車、法人が所有するお車、レンタカーやカーシェアリングのお車などは対象外です。
・docomo、au、SoftBank(Y!mobileを含む)の3社のスマートフォンに限りお手続きできます。
・保険契約者は本人名義のスマートフォンをお持ちの個人のお客さまに限ります。なお、親名義のスマートフォンをご利用中のお客さまの場合、親族を保険契約者とし、お車を運転する方を記名被保険者とすることでお申込みいただけます。
・保険料は、スマートフォンの利用料金とあわせてお支払いいただきます。
・パケット通信料はお客さまのご負担となります。
まとめ
1日自動車保険は、格安スマホ、格安SIM(MVNO)には対応していませんでした。しかし、各社とも「保険契約者」と「記名被保険者」になれる方を定義しており、運転する本人名義のキャリア契約のスマートフォンがなくともネット申し込みをする手段はあるということもわかりました。残念ながら身の回りにキャリア契約のスマートフォン利用者が1人もいない、という場合には、セブンイレブンのマルチコピー機から1DAY保険の利用を検討しましょう。